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発音が上手くなるためにはどうしたら良いか?
これには、
1. 心構え
2. 理論的アプローチ
3. 実践的アプローチ
という大きな3つの方法があります。
どれを欠いても正しい発音を身に付けることはできません。
前回までは「心構え」と「理論的アプローチ」について書きました。
今回は、実践的アプローチです。
シャドーイングからディクテーションまで、世の中で流行のアプローチは
星の数ほどあります。そのどれもが一理あるし、人それぞれ個性があるので、
自分にあったアプローチを試してみてください。
でも、このブログは「非常識な語学学習法」を提供するのが趣旨なので、
私なりの一風変わった方法を紹介しておきます。
それは、「完全没入法(total immersion)」という方法です。
単純にいえば、「どっぷりと浸り込む」というやり方。
私がポルトガル語や中国語を習得した時の方法の一つで、
非常に効果がありました。
その方法ですが、最低3日間、出来れば一週間の間、朝から晩までひたすら
ネイティブスピーカーとの会話にどっぷりと浸り込むのです。
ただし、「完全没入法」のやり方にはいくつかのポイントがあります。
ポイント1は、'ネイティブスピーカーと同じ話し方’を徹底することです。
ネイティブスピーカーは、3日間、学習者のどんな些細な間違いでも
見逃してはいけません。「とりあえず意味が通じれば良い」という
単なるお喋りを3日間続けるのとはここが違います。
発音や文法、言い回しに、間違いだけでなく、違和感があった時には、
如何に議論が白熱していようと、「いい雰囲気」で話が進んでいようと、
容赦なく話を中断して、正しい発音や言い回しが出来るまでは先に進んでは
いけません。
あくまでも最終的な目標は、‘ネイティブスピーカーと同じ話し方’です。
日本人がよく言う「(外国人にしては)日本語がお上手ですね」式の妥協は
一切排除して、‘ネイティブ・スピーカーならどう言うか’を徹底的に
叩き込んでもらうのです。
例えば、日本語で「貴方の名前は何と言いますか?」という質問は、
文法的には間違っていないし、このままで完全に通じますよね。
でも、日本人なら、こんな言い方はしないですよね。
「お名前は?」または「お名前は何とおっしゃいますか?」が普通です。
文法的に合っていても、ネイティブ・スピーカーが使わない言い方はしない。
「完全没入法」で重視するのはここなのです。
重要ポイント2としては、話題。
会話の話題は政治、経済、宗教、両国の国民性、芸術や文学、童話の世界
に至るまで何でも構いません。お互いが‘興味を持って話せる内容’を
であればいいのですが、できれば、話題としては、難解な政治経済を
トピックとするよりも、日常頻繁に話題になるトピックを選んでください。
例えば、私が中国語の勉強中に「完全没入法」を試みた時は、
私が部屋の窓から外を見て、目に入った人の動作を先生役の
李朝君に詳しく伝えます。
あるいは李朝君が鉛筆と紙を持ってそれを並べたり包んだり、
畳んだ紙の上に載せたり、鉛筆を枕の下に隠してみたり…
そんな細かい動きをきちんと説明していくのです。
身体を使った物理的・基本的な動作、例えば立つ・座る・しゃがむ・掴む
などの描写や、それ以上意味を分解出来ない単純な言葉(語根語)を
確実に把握しておけば、それらの組み合わせでかなり複雑な内容まで表現
できるようになります。
語学習得を学問的側面のみで捉えがちな日本の語学教育の影響で、複雑で
難しい単語ばかりを一気に丸覚えしてしまった方も少なくないでしょう。
でも、その結果、難解な政治経済に関する会話することはできても、
日常頻繁に使う基本的な会話が苦手だったりしませんか?
そのような方には、日常生活の細かい動作をトピックとして練習するのが
おススメです。
3つ目のポイントは、会話の内容を全て録音しておくことです。
3日間の会話をすべてを覚えることは不可能なので、
3日間だけでなく、その後も、一人になってから電車やお風呂の中で
何度も何度もテープで復習するのが望ましいです。
自分自身の問題点を客観的に知ることができるし、繰り返し聴くことで、
初めから「覚え込もう」「暗記しなくては」と気張らなくても、
いつの間にか内容を確実に脳に刻み付けることができます。
後々テープだけを聴いても話の内容が明確に分かるように、
会話中には曖昧な表現を避ける心構えが必要です。
ポイント4としては、 覚えた表現はメモに書き留めておくこと。
メモに書き留めた表現は、辞書や単語表の一覧表とは全く価値が違います。
あなたがネイティブスピーカーと話す時に実際に使うボキャブラリーで、
あなたにとっての生きた言葉そのものなのです。
会話の途中でメモを取るのは、会話を中断してしまうことにもなりますが、
メモをしておくと、ネイティブスピーカーにとっても厳格な表現を指摘しやすいし、
後で録音テープを聴きながら復習するときにもメモは役立ちます。
「完全没入法」のやり方は以上です。
どうでしょうか、この方法?
確かに、実践するには若干ハードルが高いです。
まず、極めて協力的なネイティブスピーカーが必要です。
3日間ドップリとつきあってくれて、徹底的に正確な表現を教えてくれる人が
必要です。費用・人探しには結構苦労するかもしれません。
でも、英会話学校に長期間通学する時間や費用と効果を比較すれば、
3日間の休暇を「完全没入法」に費やすことは決して無駄ではありません。
この方法で勉強すると、おもしろいメリットがあります。
まず、口語や俗語など、辞書には出ていない「悪い言葉」も山ほど覚えて
しまいます。これこそが生きた言葉に他ならないのです。
また、ネイティブスピーカーと同じ流暢さで話し合うことを経験すると、
自分の語学の能力が伸びきったような自信が生まれます。
現地の人達と冗談混じりに笑い合える自信が生まれ、地方出身のネイティブ
スピーカーみたいな顔をして、その国に飛んで行ってみたくなるという
心理的効果があります。
皆さんも、この一風変わった語学習得法を思い切って試してみてください。
本日はこれまで!
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今日の十戒(モーゼ風)
発音上手(実践編):「total immersion(完全没入法)」
★ 極めて協力的なネイティブ・スピーカーを見つけるべし。
★ 3日間はどっぷり浸かるべし。
★ ‘ネイティブ・スピーカーと同じ話し方’を徹底するべし。
★ 録音、メモで復習するべし。
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はじめまして。
自称「にわか女優」のyukoです。
「完全没入法」拝読し、大学のESS時代の合宿を思い出しました。
宿についてから、生活のすべてを英語でしていました。
下級生が起きてくる前の時間帯の朝のニュース(朝食時の「今日のニュース」発表準備用です)以外、TVや新聞などの日本語メディアも遮断していました。
が、先生役のネイティヴがいつもいたわけでなく、帰国子女部員の経験則頼りのところがあったので、「それなり没入法」でしたが、「英語の思考回路構築」には大いに役立っていたと思います。
今は、ここ英語タウンにて「それなり没入」で、書ける範囲でですが英文日記を書いています。
「それなり」を「完全」にできる日を待ちながら・・・
よろしくお願いします。