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『食べられないものはありますか。』お客さんをお食事に呼ぶとき、忘れずに聞くようになったのはいつごろからでしょうか。ベジタリアンの人あり、牛肉を食べない人あり、豚肉を食べない人もあり。もちろん、嫌いで食べられないものを教えてくれる人もいますが、宗教上の理由で食べられないものがある場合もちょくちょくあるわけです。
簡単に言えば、ヒンズー教徒は牛肉を食べないし、モスリムは豚肉を食べません。でも、モスリムでも『ハラルのお肉なら何でも食べますよ。』という方もいらっしゃれば『豚肉を調理したお鍋で調理したものは食べられません。』とおっしゃる方もいらっしゃいますし、仏教徒で月に何日かだけ菜食の日を守っている、という方もいらっしゃいます。
『簡単に言うと、マレー人は宗教の選択の余地なくモスリム。中国人とインド人など、その他の人種は宗教の選択の余地があるけれど、マレー人と結婚したらモスリムに改宗しなくてはならない。』というのが私の受けている説明です。マレーシア憲法の第11条(Article 11)によると、宗教の自由が認められている、ということですが、実質的にはモスリムから改宗することはまず不可能のようです。
結婚するまでマレーシアがモスリムの国だということをあまり意識していませんでした。多民族国家だということや、いろいろな宗教の人がいる国だということも、知識としては知っていてもなかなか生活とは結びつかないのはマレーシアで暮らしたことがないからでしょうか。
民族間の感情や、宗教に関するさまざまの問題、政府の態度や一般的な感情などたいそう複雑です。『モスリムの国だろう。公衆の面前で手をつないだり、たとえほっぺたにだってキスしたりなんて、違法行為で捕まっちゃうんだから。』などと夫に言われ、てっきり冗談だと思っていたらクワラルンプールの観光名所、ツインタワー前の広場のあたりでもっと取り締まったほうがいいのでは、なんていう新聞記事を見かけてびっくりしたこともありました。実際に『つかまった』人についてはこちらをどうぞ。
結婚生活も10年を超え、いろいろとわかってきたような気分になるときもあります。でも、そのたびに『ああ、上げ底だった。いろいろな軋轢がもっと深いところまであるのね。』と思うことが控えているのですが、今日もちょっとそんな気分になる新聞記事がありました。マレーシアで開催が予定されていた第6回目のモスリム-クリスチャン間の、Inter Faith Confereneがマレーシア政府により中止されたとのこと。9・11事件の後から始まったこの集まりは、ロンドン、ニューヨーク、カタール、サラエボなどで年1回開催されてきており、第6回目の今年はクワラルンプールで開催予定日はわずか2週間後。こういった場合にそなえて、何かしら代行案があるだろうとは思いますが、それにしても難しいものだと思わずにいられません。
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