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サイキンノユタカで、ユタカ君がMFAに行ったというエントリーを読んでいたら思い出しました。オハイオの大学で秋学期にルネッサンス期の美術史を受講した後、ワシントンDCの美術館でTitianの展覧会があると教えてもらいました。本物を見るチャンスです。冬休みに日本に帰る飛行機の切符はボストンから。少々迷った末、期末試験が終わってからすぐ、夜行バスでDCに向かうことにしました。
クリーブランド乗換えの夜行バスでDCに向かえば、朝早くにつきます。美術館に行った後、電車でボストンに向かえば大丈夫。飛行機が出るのはその次の日だったか、2日後だったか。DCに泊まる余裕がなかったことだけは確かなのですがそれがどうしてだったのかは思い出せません。
最後の期末試験を終えて、あたふたと友人の車に乗り込み、隣町にあるバスの発着所へ向かいました。友人は『乗り遅れたら、クリーブランドまで送っていってあげるよ、』と言ってくれたのですが、夜遅くのことで、それもためらわれました。何とか、滑り込みセーフ。後ろの方の席しか空いていませんでしたが、クリーブランドまでの1時間少々だけですから、ためらわずに乗り込みました。隣は空席です。さて、今しもバスが発車、というときにもう1人お客さんが乗り込んできました。ちょっと崩れた感じのする黒人のおじさんです。気がつけば空席は私の隣だけ。仕方がないので窓の方を向いていました。
すると、おじさんが、とんとんっと肩をたたいて"Is this yours?"座った腿の辺りからバナナの皮が出てきました。バナナを食べた覚えはありません。でもそれがきっかけで結局このおじさんとなんとなく話をしながらクリーブランドまで行くことになりました。おじさんにプロポーズまでされてしまいましたが、めでたくクリーブランドでお別れしました。
クリーブランドからのバスは運転手さんのすぐ後ろに座れてちょっとほっとしました。グレイハウンドで旅行する際、比較的安全なのは運転手さんのすぐ近く、と聞かされていたのです。無事DCにつき、開館まで待ちはしたものの、開館とともに入館し、静かな美術館で印刷ではわからないTitianの筆遣いを堪能しました。クリスマスを控え、何百鉢ものポインセチアがあちこちに飾られていて、これまた見事でした。
あんなに特別のことだったのに、『ああそういえば・・・』という思い出になってしまうなんて、何だか不思議です。今は『美術館か、行きたいけど、子供がなあ・・・。』なんてついつい思ってしまいます。でも、あの時、『今を逃したらもう機会は2度とないかも!』と思ってがむしゃらに見にいった、あれくらいの意気込みで、ヨーロッパ各地の美術館に行けば良いのかも、と、ふと思いました。
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グレイハウンドの長距離バスなんて、懐かしい名前を聞きました。グレイハウンドに関しては、私もいくつか思い出があるのですが、オーストラリアのは指定席になっていたと思います。留学生なら誰しも、一度くらい経験したことがあるんじゃないかな~。
お子さんたちもうちょっと大きくなったら一緒に美術館めぐりもできますよね。イギリスはいっぱい美術館やらお城やらがあって羨ましいです。