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May 25, 2009
blog title 断食のお話

プチ断食というものが日本にもあるようですけれど。

もともと断食というのはイスラム教のラマダーンを指していまして、
これは太陽が昇っている時間のみ何も口にしないというもので
夜になれば、水も食べ物も食べられるのです。

食に対してのありがたみを改めて感じるために、というのが理由の一つです。
さらにはみんなでラマダーンをするので、苦しいけれどみんなも同じ気持ちなんだ、だからがんばろう、という団結の心も生まれます。
日が暮れてみんなで食べる断食明けの夕食は格別なものでしょうね。

さて、私の知人に健康のために今5日間の断食をしている人がいます。
その人はラマダーンのようにではなく朝も夜も水だけで過ごしました。

きっかけはとあるフランスの紳士の話を聞いてから。
代表の友人でフランスでの仕事で出会った、それはそれは素敵な紳士です。

そんなフランスの紳士は断食を年に何度か行っているそうで、
しかも断食の期間はなんと1ヶ月。水だけで生活します。

彼の断食をする理由として、
「食べ物をたとえたくさん食べたとしても、人が必要なものはほんの少しのエッセンスにしか過ぎないんだよ。他のものはすべて体から出される。
毎日おいしいものをお腹いっぱい食べてたら、体は何が大事なエッセンスで大事でないものなのか分からなくなってしまう。だから断食をして、どのエッセンスが必要なのかを思いださせて、自分の体の中に食べて貯めたエネルギーを自分の力で効率よく消費させるんだよ。
そしてね、頭がすっきりするんだ。余分なものをなくしてすべてをクリアにできて、精神が研ぎ澄まされるんだよ。心も落ち着いてくる。だから断食はするべきなんだ。」

私が説明するよりは本当は直接彼から聞いた方がぐっと心にくるのですが。
いかんせん食べ物が大好きな私はなかなか始められません。

私の見解ですが、断食をすることとはある意味生命の危機でもあります。
人は危機を感じるととりあえずその危機から逃れるために何かしらの行動をとるはずです。
その行動によってはその人の真の性格などがわかるようですが。

つまり断食は、どんな危機を感じても焦ることなく、我を乱さずに、落ち着いて頭を使えるようにする訓練でもあるんですね。

魅力的に聞こえてならない断食ですが。。。
私はいったいいつになったら始められるのでしょうか。

投稿者: 高橋 加奈 日時: 4:37 PM | コメントを書く


April 27, 2009
blog title 暦のお話

今、世界は2009年4月。
世界中グレゴリウス歴で統一されていますので、どこに行っても2009年4月。

思えば不思議ですね。紀元前のバビロニア王国をはじめ、いろんな土地で発展していった国々独自の暦が今は一つになっています。

しかしグレゴリウス歴で統一されているといっても、今でももちろんユダヤの人々にはユダヤの暦が、イスラムの人々にはイスラムの暦があります。

今、ユダヤ暦では5769年。昨年9月30日で新年を迎えました。
今、イスラム暦では1430年。昨年12月29日で新年を迎えました。

太陰太陽暦のなごりで、中国にはChinese New Yearがあります。今年は1月26日でした。

そして日本にも年号というものがあります。
今、世界は2009年ですが、日本では平成21年でもあります。

さらに日本には皇紀というのもあるのをご存知ですか。
ちなみに今は皇紀2669年です。

皇紀元年は神武天皇が即位した年、西暦ですと紀元前660年に当たります。
皇紀というのは明治5年に定めたものらしくそんなに歴史あるものでもないようで、明治から終戦の年まで皇紀はよく使われていたそうです。

神武天皇自体があいまいでまだまだなぞに包まれていますが、天の瓊矛(ぬほこ)で世をかき交ぜ、矛を引き上げたときにできたしずくの島で、いろんな神様が今の日本の原点を作ったという日本神話にもでてくる神武天皇の存在。

嘘か誠かなんてわからないけれど、神武天皇の生い立ちを日本神話、または日本書紀では高天原から降臨した瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)のひ孫だと伝えられているそうです。

そんな神武天皇が即位した年を皇紀元年にするとはなんともロマンがありますね。

きっと神武天皇が生まれる前にも日本列島で生活していた私たちの祖先はいるのでしょうけれど、
とりあえず、オフィシャルの日本の暦では日本は2669年の卯月なんです。

投稿者: 高橋 加奈 日時: 2:16 PM


March 24, 2009
blog title アブサンのお話

みなさまはアブサンというお酒をご存知でしょうか。

私は大学で作品制作のためになにかいいアイデアはないかと探しているうちに、たまたまかわいいなと思ったラベルがございまして、
それがアブサンのラベルだったというのがアブサンを知るきっかけだったのですけれども。

始まりは1700年代後半のスイスでお薬として作られたらしいのですが、誰でも安く手に入れられたため、19世紀ヨーロッパではかなり飲まれていたようです。アルコール度数もかなり強いので酔いたい人にはもってこいですね。

ただのアルコールなのに、近世ヨーロッパを描いた映画には絶対と言っていいほどエメラルド色のアブサンが出てきます。その時代を描くには欠かせないものなのです。
ゴッホの絵にもよくアブサンの入ったグラスが描かれています。
バレリーナの絵で有名なドガの絵にもアブサンが、そしてピカソもアブサンを好んで飲んでいたそうです。

degas_absinthe01.jpg
L'absinthe (Dans un café) 1876
Edgar Degas

こんなにもひとつのお酒が近世ヨーロッパ史に頻繁に登場し、しかもその歴史の一部を作っているなんて。不思議ですね。

まぁいろいろなエピソードをお持ちだからですね。実際の原因がそうだ、という科学的根拠はないのでここでは割愛いたします。
実際今は、長い時を経てアブサンはまた太陽の日を浴びれるようになりましたので。

ニガヨモギを主原料とするアブサンはすごく特長のあるお味。Extremely herbyなので好き嫌いはっきり分かれると思います。
香草を使った食材やお茶が好きな方はぜひお試しください。すっきりなのにコクのあるおいしいお酒でございます。

ヨーロッパの歴史をぜひ味わってみてください。

投稿者: 高橋 加奈 日時: 9:00 PM


March 18, 2009
blog title RERでのお話

2月にパリへ行ったときのお話です。

RERというOver Groundのパリ郊外を走る列車の中で、とある西洋男性が本を読んでいました。
たまたま私の目の先にありましたので、なんだろうと表紙を見てみましたら、

「HAIKU ISSA KOBAYASHI」

あら。なんとも馴染みのある内容だわ、と彼と目を合わせましたら
同時に彼も私のような東洋女性が表紙を見ていたものですからにっこり笑ってくれたんですね。

「俳句の本なんですね」と英国人なのかもわからないのに英語で聞く私。
「そうですよ。」と笑顔で英語で答えてくれた西洋男性。

ちょっと読ませていただいたのですが江戸時代の言葉は本当に難しいですね。
1ページごとにひとつの俳句、日本語の原文、ローマ字文、そしてフランス語訳。

「あなたは意味がわかりますか?」と聞いてみました。
「ええ、フランス語の訳がありますから。俳句好きなんです」と西洋男性。
「私にはさっぱりわかりません。残念です」と私。

次の駅が彼の降りる駅なようでまだまだ話したいけれどここでお別れ。
「これが僕のビジネスカードだよ。アーティストなんだ。いつかメールくれるかい?」
「日本帰ったら絶対メールします。どうもありがとう。お会いできてよかったです」

こんな出会いもあるんですね。
あまり彼は英語が得意ではありませんでしたが、それでも何かしら通じあうことはできます。
そんな西洋男性はパリに住むロシア人。
ヨーロッパの言語はもともとラテン語からの分身ですから、フランス語だろうとロシア語だろうとおおよそのニュアンスでいいんですね。うらやましいですね。

http://tarassov.free.fr

たった5分も満たないけど素敵な時間でした。
また会えるといいなと願います。

投稿者: 高橋 加奈 日時: 7:12 PM | コメントを書く


March 17, 2009
blog title 復活のごあいさつ

大変長らくお休みをいただいておりました。
というかブログ終了と決めていたのですが。。。

気が変わりましてね、復活いたします。
前回のようにコンスタントに更新はできませんがどうぞまたお付き合いくださいませ。
終了した後もはらほらとコメントをいただいていたようです。すみません返事するのだいぶ遅くなってしまいました。。。

日本に帰っても絶えなく欧米人との関わりがあるのでまだまだここで何かお話できるわ、と思いましたので。どうぞよろしくお願いいたします。
プロフィールもそのうち更新いたします。

さてロンドン留学を終えて早1年半。
私は今、大阪でテキスタイルの企画の仕事に就いております。
それも海外のファッションデザイナーなどに向けての生地企画なので大学で習ったさまざまな知識が役にたっております。うれしい限りです。

正直、海外の美術系大学を卒業して日本で就職する、というのは難しいものでした。
まぁ種類にもよるのでしょうが、テキスタイル、いわゆる繊維業界というのは今日本では下火になってしまいました。

ですが運良く今の会社に入社いたしました。運命的な出来事でした。
そしてヨーロッパのクライアントと常に英語でメールのやりとりをしております。

ですが英語は私の頭から抜けておりました。。。
やっぱり日本で英語を使う機会なんてめったにないですからね。

まだヨーロッパ出張がありますので、その時私の英語メーターは復活します。
この人と理解しあいたい、という情熱があれば元に戻ります。本当です。

人間は不思議なもので、自然と頭の中の小人たちがフルに動いて言葉の引出しを引いてはベストな言葉を探してくれるのです。

とまぁ、お久しぶりのお話で何を話したらいいかまとまっておりませんので今日はここら辺にしておきましょう。

ではまた。
Mixi.jpg

投稿者: 高橋 加奈 日時: 9:33 PM | コメントを書く


August 2, 2007
blog title ありがとうのごあいさつ

およそ1年と3ヶ月、ある小さな東洋人は炉辺夜話のように細々とお話してきました。
いかがでしたか。楽しんでいただけましたでしょうか。
ここでのお話のかけらをみなさまの頭の中の隅っこに置いていただけると大変うれしく思います。

私は今年の7月に無事大学を卒業でき、ここでの目標は果たせましたので次のステップのために日本へ帰ります。
ですので本日が最後のお話になります。

時は2002年の4月、まだ18歳になったばかりのちっちゃい背の東洋人がロンドンへ発ちました。
なぜロンドンを選んだのかといいますと、「拳銃所持国じゃないから」だそうで。

初めはそんな簡単な理由からここを選んだのですが、今思えばロンドンに来て本当によかったと思います。他のヨーロッパの国々の文化にも触れることができ、それでいてイングランド特有の歴史感あふれる都市であり、かつモダニズムが入り混じる街。

たくさんのデザインを見ました。
たくさんの人々の想いにふれました。

私はひとつの光を見つけました。

それを形にしたくて「光の先、未来の光」を最後の課題のテーマに大学最後の年をすごしました。
そしてこれは私の一生のテーマでもあります。

光の先、未来の光を求めて笑って泣いて怒って悲しんで喜んで。
小さな東洋人は世界のどこかでこれからも奮闘することでしょう。

未来が光でありますように。
そして光の先へ飛べますように。


長い間ご愛読いただき本当にありがとうございました。

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高橋加奈

投稿者: 高橋 加奈 日時: 9:34 AM | コメントを書く


July 25, 2007
blog title 映画のお話

日本、時は戦後すぐのころです。
とあるクリーニング屋を営んでいる家族のお話。家族のために一生懸命仕事をし、裁縫をし、子供を寝かしつける”お母さん”の1シーン。

成瀬巳喜男監督の「おかあさん」という映画でございます。
1952年に撮られた白黒の映画をロンドンで見ることができました。

Mikio Naruse.jpg
「おかあさん」監督:成瀬巳喜男 1952年

なんとも色のない映像というのは想像力が沸いてきます。

「派手な着物のほうが高く売れるわよ」と”お母さんに差し出した娘の柄の美しい着物が映しだされても、
「このスカーフ高いんだよ」と言って”お母さん”に文句を言うお客さんがもつ「高いスカーフ」も、
「スマートならくだ色に染めて欲しい」といつも難しい注文をするお客さんの帽子も、

全部色がわからないのです。それでも一つ一つの台詞で「あぁきっとこんな色なのね」と私の頭の中では私オリジナルのカラー映画になるのです。

そして、とってもシンプルな物語だからでしょうか、映画に出てくる人すべての背中がその人その人の人柄、立場、性格をくっきりと映し出しているのです。
背中とは面白いものですね。

今その人はどう思っているのか、感じているのか、背中をじっと見つめるとわかってしまうものなんですね。両親の愛情も「おんぶ」でじんわりと伝わりますものね。

そんなことを思わせてくれるとっても素敵な映画でした。

そして、まだ生まれていなくてもふすまや畳や日本語でなんとなく懐かしいと思った戦後日本の風景を100分見続けた後、その世界から出た先にはロンドンの象徴ビックベンが私の目に映りました。

そう私はロンドンにいたんですね。

しかしそろそろ私もロンドンに背中を見せて遠ざかる日が近づいてきました。
そしてここともです。

どうぞ最後までお付き合いくださいね。

投稿者: 高橋 加奈 日時: 5:19 PM | コメントを書く


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