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「人はたくさんの人に幸せにしてもらってる、だからそれをお返ししないといけないんだよ」
「そうすると、もっと幸せになれるのよ」
12歳の反抗期にさしかかった息子はいつに無く神妙に聞いていた。
わたしは、これから来るであろうすさまじい嵐が彼の心に来る前に
荒波を乗り切る出来るだけの準備をしてやりたいと思った。
勉強がいくら出来る子でも、どんなにみんなに羨ましがられるスポーツ万能な子だって
ここでうまく乗り越えられる心の器がなければ次々と沈没してゆくだろう。
「幸せってね。ただ生きているだけでもたくさん人からもらってるんだよ」
「赤ちゃんだって、お母さんやお父さんや回りの人に愛情(幸せ)をいっぱいもらってる」
「だからね。赤ちゃんは幸せでいっぱいなの、幸せ袋みたいなものなの」
「赤ちゃんが、「きゃはは!」って笑うと幸せがこぼれ落ちてきて回りの人もみんな幸せな気分になるでしょ」
「赤ちゃんは、そうやって自然に幸せを回りの人にお返ししてるの」
「なるほどね」
息子はやけに素直だった。
ここぞとばかり、わたしはますます調子にのり
「あいさつだって同じ事なんだよ」
「ニコニコって笑って元気に挨拶すると相手の人は気持ちいいでしょ」
「幸せをお返しするのは、そんなに難しいことじゃないの。みーんな毎日やってるのよ」
「そうやって、もらった幸せをどんどん出していけば幸せがまたやってくるの」
「でも、たまに幸せを溜め込んじゃう人がいるの」
「自分が幸せをもらってるのにお返ししないで溜め込むとそれは腐っちゃうのよ」
「えー!幸せって腐るものなの?」
「そう、たまって腐ってドロドロよ・・。病気になるわよ」
「そういう人は、何でお返ししないの」
「回りの人が幸せをくれてることに感謝できないのよ。
それどころか気が付いてもいない、気が付いてもお返ししないといけないことを知らないの」
「ふーん、そりゃまた困った人だね」
「人はみんな誰かのお役に立つために生きているのよ」
「仕事だってそうよ」
「お父さんが働いてることで誰かのお役に立ってるの、言い換えれば幸せをお返ししてるの」
「だから、人のお役に立つこともせず、幸せをお返しすることもせずいたら おかしくなるのよ」
「あなたも、物事うまくいかない時や心が重い時は、ちゃんと幸せをお返ししているか考えてみてね」
わたしのお説教はまだまだ終わらず次は、宇宙の法則なるものの話に突入して行った。
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